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【新AIM-03】想定外に強くなる!

みなさん、“想定外“というとどういう印象をお持ちでしょうか?
 
カッコイイ「想定内です( ̄― ̄)ニヤリ」に比べて、「想定外です_| ̄|○」というと謝罪やエクスキューズなネガティブな感じでしょうか。
 
今回は“想定外”について考えてみたいと思います。
 

宇宙飛行士選抜と“想定外”

ぼくが宇宙飛行士選抜を受験した際に大事だなと思っていたことをマンダラチャートで見直してみましょう。

宇宙飛行士マンダラチャート  (c) Takashi UCHIYAMA

この中に“想定外”に対する強さ、と関連するものがいくつかあります。

 すごく重要なのが、オペレーションスキル(No.2)にある『状況把握』です。英語では、SA (Situational Awareness)といいます。
『状況把握』能力とは、とある状況下に置かれた際、何かしらアクシデントが発生した際に、今置かれている状況を的確に理解し、やらねばならないことの優先度をつけられる能力のことです。

自分の置かれた状況を正しく理解することができなければ、今何をしなければならないか判断することができません。
そして、合わせて必要となるのが『判断力』です。正しい判断を行う力に加えて、決断力も重要です。
この2つは、まさに“想定外”の状況から脱する力そのものです。
 
また、精神力(No.5)にある『タフさ(ピンチに強い)』『ストレス耐性』『冷静沈着』なども“想定外”の状況に置かれてもくじけない精神力という意味で、”想定外”に対する強さの構成要素となるでしょう。
 
そして宇宙飛行士選抜試験では、その“想定外“を意図的に作り出し、”想定外“に対する対応力をみる試験が多くありました。
なぜなら、短時間の面接では、準備できてしまうため、優秀な人たちの間で差が見えにくくなってくるからです。
それに対し、“想定外”の状況に落とし込むことで、状況把握と判断力・決断力、チームのコントロール、ピンチを切り抜ける突破力などなど、人間の総合力が試されることとなり、その人がこれまで修羅場経験をどれだけしてきたか、そこから学んだ多くの引き出しを持っているかなどが如実に現れてくるのです。

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