宇宙飛行士編 第1章 宇宙飛行士を目指すってどうすればいいんだろう?③
狭すぎる門
ぼくは、宇宙飛行士(宇宙飛行士以外の超難関なものでも)を夢見るのであれば、JAXA宇宙飛行士選抜試験に絶対挑戦すべきと思っています。大きな目標に向かって努力を重ねることは、その結果がどうであれ、自分を大きく成長させてくれるからです。
まず、狭き門である最近(2008年以降)の各国宇宙飛行士候補選抜時の倍率をみてみましょう。
◆ NASA 1525倍(2015), 790倍(2011), 390倍(2008)
◆ CSA(加) 1886倍(2016), 2675倍(2008)
◆ ESA(欧) 1402倍(2008), 1324*~4500倍(2021) * 補欠枠/障碍者枠含む
◆ JAXA 321倍(2008), 2064倍(2021) ( )は選抜開始年
約300倍~数千倍といったところでしょうか。
そもそも受験する人自体が相当に意欲を持った方ということを考えると、超難関と言っても過言ではないでしょう。
また、自分の努力ではどうすることもできない身体的な部分もありますし、その時代時代で求められる資質が変わる点、宇宙飛行士チームとして補充したい資質が毎回異なる点なども考えると、努力して獲得できる実力以外の運やめぐり合わせといった要素もかなり大きいと言えるでしょう。
こういった要素があることは、受験者全員にとっても同じ条件ですので、仕方のないことです。そのことを仕方のない、自分がコントロールすることができないものとして割り切った上で、どう向き合っていくについては、あらかじめ考えておくべきでしょう。