宇宙飛行士選抜試験における面接というもの
宇宙飛行士選抜試験では、山のように面接があります。
それはそれはもうしつこいくらい、たくさんの種類の人と、何度も何度も何度も何度も面接が行われます。
第5期選抜の事務局長を務められた柳川さんはこう言っていました。
二次試験以降に行われた大量の面接の中でも、NASAで行われた面接は一味も二味も違うものでした。流石、50年の宇宙飛行士選抜・育成の歴史があるNASAで行われた面接は、決して表面的な面接で終わることはなく、その人が経てきた人生とそこから培われた人間性にまで踏み込むような濃く深いものでした。
今回は、そんなNASA試験で行われた面接の”真髄”に迫ります。
NASA試験最大の山場 ASB面接
ASB(Astronaut Selection Board)面接の面接者は以下の構成でした。
宇宙飛行士室(Astronaut Office)が、宇宙飛行士の視点から候補者を目利きする構成だったと考えられます。
冒頭で
「なぜ君は今ここにいるんだい?(どうして宇宙飛行士になりたい?)」
という質問から始まるところは普通の入りなのですが、これまでの面接と一味違う点は、その後に自分のこれまでの半生を語るところから入る点でした。そして語っている最中にランダムにガンガン質問が飛んでくるというスタイルというのも面接としては独特でした。